たった1回の返済遅れで全額返済?!
借りたお金を強制的に一括で返済!?
借り入れの時の契約書に目を通すと必ず記載されているものに『期限の利益の喪失』というのがあります。ちょっと難しい表現ですが、借りたお金を一括で返済しなければいけない状況を指します。
まず『期限の利益』とは、約束の期日まで返済しなくてもいいという権利です。これによって分割払いが可能になっているんです。
ただし、利用者が約束を守っていれば・・・という条件付きです。『期限の利益の喪失』というのは、利用者が約束通りちゃんと毎月返済していれば分割払いでOKですが、約束をやぶれば一括で返済を請求できますよというのもです。
実際に請求される?
もし返済が遅れてしまった場合には実際に一括請求されてしまうのでしょうか?
契約書には一回でも返済が遅れると『期限の利益の喪失』により一括返済を請求できると書かれている場合が多いので不安になる方もいると思いますが、実際にはすぐに請求されることはほとんどないようです。
大きく分けると理由は2つあると考えられます。
ひとつは、業者の利益確保のためです。キャッシング業者はお金を貸し出して利息を得ているわけですから問題のない利用者には貸し続けていたほうがいいわけです。ついうっかり忘れてしまったような場合にまで全額返済を求めるようなことはありません。
もう一つが実質的な問題です。仮に全額返済を求めた時に、それに応じて返済できる利用者はほとんどいないのではないでしょうか。
金銭的に苦しいからお金を借りているわけですからね。となると法的な措置をとることになりますが費用がかかってしまいますし、どの程度回収できるかもわかりません。
約束は守る
一括で返済を請求されないなら遅れても大丈夫!とは思わないでください。
返済が遅れると信用情報機関に登録され、新たな借り入れや追加の借り入れはかなり厳しくなります。
また、その情報は5年を超えない期間で登録されていしまいますので注意が必要です。